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CRCの残業が発生する理由と忙しい時期

CRC(治験コーディネーター)に興味があるけれども残業はどれくらいになるのか?せっかく転職したのに自分の時間がなくなったという事でがっかりしてしまうのは嫌ですね。

基本的には担当施設での対応時間によるという事になります。
自身で調整できる部分もあれば、担当施設や患者さんと相談のうえで決まる部分もあります。
3年目以上の殆どのCRCは平均して1日1時間以上の残業をしています。

私の場合、繁忙期は1日2~4時間位、業務の落ち着いている時には定時に帰れる時もあれば1日1時間位でした。
治験の時期によってはやむを得ず残業になってしまうこともありますので、以下に説明していきます。

もくじ

CRCの残業が発生する理由とは?

最近のクリニックは、20:00頃まで開いているところもあります。
フレックス制を導入しているSMOであれば勤務開始時刻をずらすことも出来ますが、そうでない場合にはその施設の対応をする日は残業が発生する場合が多いです。
治験中は被験者の症状を追っていくわけですが、有害事象(健康上好ましくない症状)が発生した場合には、被験者への対応とともに、報告書類を作成するという業務が発生します。
他には、診療終了後に医師との打ち合わせがある等の場合も残業して対応することになります。

被験者対応

治験で最大重要なことは、被験者(治験を受ける患者)の安全を守りながら既定のスケジュールを実施することです。
GCP省令(Good Clinical Practice:医薬品の臨床試験の実施の基準)でも被験者の人権保護と安全性確保が記載されています。
被験者にも治験開始前に治験薬を投与することによって考えられる副作用について説明したうえで治験参加に同意していただいています。
しかし薬に副作用のないものはありません。
わかっている以外の副作用が出現する場合もないわけではありません。
例えば被験者から体調不調の電話連絡があった場合には、来院してもらい診察や検査の設定を調整することもあります。
その場合、被験者や医療機関の都合によっては、CRCは時間外で対応することもあります。

緊急な書類作成

上記に挙げた有害事象のうち、重篤な有害事象(SAE:Serious Adverse Event)に定義されるものがあります。(下記)

  • 死亡に至るもの
  • 生命を脅かすもの
  • 治療のため入院又は入院/加療機関の延長が必要なもの
  • 永続的又は重大な障害/機能不能に陥るもの
  • 先天異常を来すもの

上記に該当する事象が確認された場合は製薬会社に24時間以内に第一報の書面提出をしなくてはなりません。
その場合は、被験者から状況確認と医師との調整で、CRC業務がかなり増え時間外でも対応することが殆どです。

他には治験実施計画書の内容を守っていない(逸脱)際にも作成する書類があります。
上記のように時間制限はありませんが迅速に作成する必要があります。

SDV

治験の最終責任者は製薬会社ですが、施設で治験実施する際に製薬会社の担当者が関わる事は出来ません。
そのため、製薬会社のモニターという職種の人が定期的に医療機関を訪問して治験実施計画書で決められたとおりの実施がされ、データが正確で信頼できるものである事を確認します。これをSDV(Sourse Data Verification:原資料閲覧)と呼びます。
CRCはモニターが必要な書類を閲覧できるように準備し、CRCが対応した記録の疑義事項に答えます。
医師には昼休みや診療後に疑義事項の確認をすることが多いですが、その際CRCは立ち会います。診療後であれば残業となります。
最近はリモートSDV(電子遠隔SDV)という方法もありますが、まだ多くはモニターが施設訪問することが多いです。
急にSDVという事はほとんどなく、日時はあらかじめCRCとモニターが相談して決めます。

医師との打ち合わせ

施設の治験実施の責任者は”治験責任医師“で、実施に関わる重要な決定はこの医師が行います。
複数の医師がいる施設ではこの他に責任医師を補佐する”治験分担医師“がいます。
責任医師・分担医師ともに日常の診療で多忙であり、治験に関わる細かいところはCRCが補助しなくてはいけない事が殆どです。
そのため試験開始前から医師と打ち合わせをする機会は多いです。
医師との打ち合わせは、診療時間外になることもありますが、たいていは事前に相談して日時を決める事が多いです。
重篤な有害事象が発生して報告書を仕上げなくてはならない等の緊急時以外はあらかじめ対応内容や時刻が決まっている事が殆どです。

CRCが忙しい時期

会社所属のCRCは社内での書類締め切りの日があり、これを守らなくてはいけません。
月末締めの書類等は施設でのCRC業務の他にこちらも忙しくなってきます。
また、治験の立ち上げ時は準備する事や打ち合わせる事が多く、被験者組み入れ時(患者を治験にエントリーさせる時期)は、急な組み入れに備えて施設にいることが多くなり、治験終了時期には資料等最終確認やレンタル機器の返品等の作業がありますので、普段より忙しくなります。

月末

CRCは施設での業務の他に、会社へ報告書提出や交通費等の精算をする必要があります。
報告書の場合は週ごとに提出する場合と月ごとに提出する場合があり、月末提出のものがあればそれを纏めなくてはなりません。

交通費精算ですが、CRC自身の調整で施設へ行く日時を決めるので、かかった交通費をまとめて会社へ請求します。
施設対応の合間に会社へ戻れる場合は都度できることもあるのですが、月末にまとめるCRCが多いです。

また、月毎に売り上げ(CRC費用)を計上するために、CRCは月末時点で何人の被験者が組み入れられ、来院は何回済んでいるという進捗を提出します。
これによって会社はCRC業務費用を製薬会社へ請求します。

試験立ち上げ時

スムーズに治験が進行されるために、CRCは治験開始前から施設へ訪問し準備を進めます。
医師以外にも施設の他部門の職員と打ち合わせることもあります。
施設には治験に必要な機器は揃っているのか、ない場合は購入するのかレンタルするのか等を打ち合わせて対応します。
また契約数とおり被験者組み入れができるように、施設の許可をいただいたうえでカルテ閲覧し該当する患者様をスクリーニングする場合があります。
電子カルテであればある程度絞りこんでから個別にみていけますが、紙カルテの場合には、相当な時間を要します。(紙カルテの場合は他CRCに協力してもらうこともあります。)
これらの事に対応しながら、CRC自身もその治験についての勉強をしなくてはいけないので、かなり多忙な時期となります。

試験組み入れ時

被験者が組み入れされるには治験実施計画書に明記されている“選択基準・除外基準”を守っていなくてはいけません。
あらかじめカルテのスクリーニングをして対象となりそうな患者さんがわかり、次の来院予定がわかっていればCRCはその日時に合わせて施設に行けばよいのですが、あらかじめわかっていない患者様が組み入れになる、又は新患が組み入れとなる場合もあります。
その場合に迅速に対応するには、施設で待機し他の被験者の対応の合間に組み入れ業務をしなくてはいけない場面もあります。
契約数の被験者が組み入れられたら、スケジュールはある程度決まってくるので、被験者都合を確認してCRCが来院調整できることもありますが、この時期は忙しく残業が発生することもあります。

試験終了時

終了時にはその治験の総まとめをいたします。

  • 症例報告書がすべて製薬会社へ提出済か
  • 有害事象等の報告・記録が全て行われているか。
  • 治験実施計画書を守れない事(逸脱)があった場合の手続きがされ記録が保管されているか。
  • 被験者へ渡す負担軽減費(決められた来院をするための交通費等を賄う費用)の支払い合計金額は間違いないか。
  • 治験薬(未使用分や、使用後の空容器やPTPシート)の回収は行われているか。

最終的に“治験終了報告書”を治験責任医師がCRC支援のもとで作成します。
他にも治験のためにレンタルしている機器等を返却するなどの業務があります。
終了時期は予測できますから少しずつ準備することも可能ですが、やはりこの時期も忙しいです。

冬の時期

地区によって異なりますが、積雪のある地域では交通に影響が出ることもあり、そのため施設到着が遅くなり、いつもより短時間で業務対応をしなくてはならない事があります。
その日は施設に行けないという事になれば、施設と被験者へ連絡し今後の調整をしなくてはなりません。

またインフルエンザ等冬期間限定の治験がありますので、その担当になった場合には対応が忙しくなります。
いつ対象の患者様が来院されるかわかりませんので、施設で待機するかすぐに施設に訪問できる体制にする等しなくてはなりません。
インフルエンザ等の急性疾患の治験期間は長くて1か月くらいですが、契約症例数が多い事もあるので忙しくなります。

まとめ

CRCの業務は、施設や被験者の調整をして自分でコントロールできる部分もありますが、上記のようにやむを得ず忙しい時期もあります。
自分が担当する試験が決まれば、忙しい時期の予想はできますし、他試験や他施設担当の兼ね合いで自分だけで対応できるか不安な場合には上司に相談して、時期限定でヘルプを付けてもらうようにするのも一つの手です。
どこの会社でも繁忙期はあるでしょうから、ここは我慢して乗り切りましょう。

※この記事はSMOで10年以上働いている現役CRCの方が書いています

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